妊活

足が急につる原因はなに!?女性の足がつる原因と対策を理学療法士が解説

足が急につっちゃって。どうしてつっちゃうの?対策方法は?

足が急につってしまうということは、多くの方が経験されたことがあるのではないでしょうか。寝ている時、運動している時、ふとした時につってしまうなど、様々なシチュエーションでつることがあります。

今回、足をつってしまう原因について女性の体の特徴を踏まえて紹介していきます。足をつってしまったときのケアや予防的に整えておくためのケアもまとめているので、足のつりが気になっている女性はぜひご覧ください。

急に足がつった!女性の足がつる原因について

女性の足がつる原因

就寝中や少し伸びをしたとき、またストレッチをしたときに足がつったという経験をしたことがある方は多いのではないかと思います。

一般的には、足がつるという現象は、足の筋肉が緊張バランスを乱し、異常な収縮状態を起こすことで痛みがでることをさします。

女性が足をつる原因とされるものは、以下のようなことがあげられます。

  • 水分不足
  • 足の冷え
  • 急激な寒暖差
  • 栄養不足
  • 運動不足もしくは過剰
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 妊娠後期のつり

他にも、加齢に伴い足の筋力が衰えてくるとつりやすくなることもあります。筋力低下による筋肉の緊張が高まっていること、また、体幹筋の衰えから末梢の足の筋肉の緊張が高まっていることなどいくつか理由が考えられます。加齢に伴う要素として、女性ホルモンの変化から筋肉を包む筋膜の問題が起こり、筋緊張が乱れることでつりやすくなることもあります。

女性ホルモンの筋膜の関係

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、筋膜とも関係が深いことがわかってきています。エストロゲンと反応する受容体が筋膜や関節上に存在しており、月経周期に伴い筋膜の変化もみられるのではないかというものがあります。

筋膜の性状が変化する、例えば筋膜上のコラーゲン線維の弾性変化、そして、ヒアルロン酸の粘性変化があると筋膜の滑走性が乏しくなり、筋収縮が乱れることになります。すると、筋肉のこわばりがでやすくなり、足のつりがでやすい環境になるのではないかと考えられます。

更年期になると肩こり、首こりがみられる方もいますが、エストロゲン分泌低下に伴う筋膜異常が問題に関与していると推測しています。

背部筋の緊張と脚の筋肉の硬さの関係

脚の筋肉は、解剖学的にみると特徴的な関係性がみられます。アナトミートレインという筋膜のつながりをみると足の裏から、ふくらはぎ、お尻、背部、頭の後ろまで通った筋膜のつながりがみられます。Superficial Back Lineとよばれる後方の筋肉の筋膜連鎖をさします。以下の筋肉のつながりから構成されます。

  • 足趾の筋肉
  • 足底腱膜・短指屈筋
  • 腓腹筋・アキレス腱
  • ハムストリングス
  • 仙結節靭帯
  • 腰仙筋膜・脊柱起立筋
  • 帽状腱膜

背部筋の緊張が高まると、足部の方への緊張が高まりやすいという理由が解剖学的特徴から推測できます。臨床的にも、背部、腰部の緊張が強い場合に、ふくらはぎ、足底部の緊張が強くなっている方も多くみてきました。背部痛や腰痛があると、足部の緊張も強くなっている方は多かったです。逆にいうと、捻挫や足の怪我、もしくは下半身の筋肉の柔軟性が乏しいと、腰部・背部の緊張が高まり、腰痛が発症しやすい環境になるということも考えられます。

特に、上背部の部分は胸椎が位置しており、その胸椎の中を通っている脊髄の側方には自律神経の一つである交感神経が並走しています。上位胸椎からは心臓や呼吸器系と関連する自律神経が位置しており、睡眠不足やストレス、頭をよく使う仕事、眼精疲労、呼吸の浅さなどがあると上位胸椎周りの背中の筋肉や肩甲骨周りの筋肉が、交感神経の刺激が要因となって緊張が強まることがあります。

つまり、背部筋の緊張が高まり、足の緊張も高まりやすい環境ができるということです。このような環境からの体への変化も足のつりやすさの影響と考えられます。女性の場合は、生理周期があり、人によっては月経前不快気分障害や月経前症候群による気分や感情のゆらぎがあり、背部の緊張が高まりやすくなることもあります。

足がつったときの対策と予防方法

つったときの対策

足が急につったときの対処方法は、ストレッチとほぐす方法です。脚をのばし、足先を手でつかみ、頭の方向に動かしてふくらはぎをストレッチさせることです。だいたい30〜60秒間ストレッチするとつり感が落ち着き、痛みが和らいでくると思います。

つりやふくらはぎの緊張が和らいだ後に、ふくらはぎの部分を直接的に手でやさしくほぐすようなケアもおすすめです。ふくらはぎの上方からアキレス腱までかけてもみほぐすように3〜5往復ケアをしてみましょう。

他にも、スポーツをされている方であればマグネシウムスプレーやクリームを利用することも一つの対処方法です。マグネシウムは筋肉の緊張を和らげる作用があるので、スポーツ終わりに筋肉の緊張を和らげる目的で使用するかたもいらっしゃいます。

まずは、急に足がつったときは、即座に対処できるのストレッチとほぐす方法を取り入れてみましょう。

普段から行う予防的セルフケア

呼吸スッキリ!上半身ねじり

先程の筋膜の解剖学的特徴を踏まえ、背骨周りのストレッチをすることで背部周りの緊張が和らぎ、結果的に脚の筋肉の緊張が強まりにくくなる効果も期待できます。同時に、自律神経を整える働きも高められると思います。

  • 横向きになり、脚を直角に曲げて姿勢を安定させます
  • 両手を前ならえの状態にして上側の手を曲げておきます
  • 息を吸って、吐きながら体をねじっていきます
  • 吐きながら肘と頭を後ろに回して胸を開いていきましょう
  • 5〜10回繰り返し、反対側も同様に行います

【ポイント】

・胸からねじるように動かす

体をねじる時は、腕から動かすというよりは胸を開くように体を先行してねじることを心がけます。その方が上部胸椎の回旋運動を引き出しやすくなり、上背部の緊張を和らげやすくなります。

上級者向け上半身ねじり!

四つ這位になり、上半身のねじりをつくっていくストレッチ・エクササイズです。動画をみながらぜひ実践してみてください。3種類の上半身ねじり運動を紹介しています。

【ポイント】

・胸からねじるように動かす

こちらの運動でも体をねじる時は、体を先行してねじることを心がけます。四つ這い姿勢では、脚から腰の固定を作り出している状況も大事であり、その固定により上半身のねじりを作り出しやすくなります。

まとめ:体の緊張を和らげるように背骨を整えよう

足のつりは、一般的にみられやすい症状ではありますが、今後妊活をしていく女性、また、妊娠をしている女性は、妊娠後期にみられやすい症状の一つであることを知っておきましょう。今回紹介したセルフケアを定期的に行うことで予防的な対策も可能と思いますし、何より自律神経のバランスを整えることが体作りには大事になってくるので取り入れられるとよいと考えます。

現在、妊活中、不妊クリニック通院して不妊治療しながら経過をみているなど、体作りや対策方法についてなにか気になることがある方は、こちらの「公式Line」から気軽にお問い合わせください。

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  • この記事を書いた人

toru_ogara

仙台にある女性専用整体・ヘッドスパサロンの院長。女性の肩こり、腰痛、頭痛や頭皮に関する悩みについて年間約1000件のご相談を丁寧にカウンセリングのもと施術。体の根本改善を目指す方が楽しめる暮らしをサポート。 また、不妊・流産・切迫早産・帝王切開出産など自身の体験をもとにママになるためのプレコンセプションケアや産後の育児をみすえた体作りについてご案内。

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