今回のご相談
暑くてアイスをたくさん食べてるせいか体がだるくて


夏の暑さを感じるとアイスが無性に食べたくなることがありますよね。食べ過ぎは胃腸が弱りやすいため不定愁訴が現れてしまいます。ただ、それだけでなく、体の負担になりやすいポイントがあります。
夏になると食べたくなるのがアイスクリーム。でも、アイスクリームには実は勘違いしやすい罠があります。。実は、アイスには様々な種類があり、体の負担になりやすいものを選んでしまっているかもしれません。今回は、市販のアイスクリームの種類について私の意見も交えて紹介します。自分に合ったアイスクリームを選んで、賢く夏のおやつを楽しみましょう!

目次
アイスクリームの種類とカロリー
アイスクリームは、乳固形分と乳脂肪の含有量によって分類されます。乳固形分とは、乳に含まれるタンパク質や糖質などのことで、乳脂肪とはバターや生クリームなどのことです。一般的に、乳固形分や乳脂肪が多いほど、濃厚でコクのある味わいになりますが、カロリーも高くなります。逆に、乳固形分や乳脂肪が少ないほど、さっぱりとした味わいになりますが、カロリーも低くなります。
では、具体的にどんな種類があるか、以下に主な4種類を紹介します。
アイスクリーム
アイスクリームは、乳固形分が15%以上、乳脂肪が8%以上含まれているものです。最も濃厚でコクのある味わいで、バニラやチョコレートなどの定番フレーバーが人気です。しかし、その分カロリーも高く、100gあたり約200kcal以上もあります。ハーゲンダッツやMOW、Dear Milkなどが代表的な商品で、これらが体の負担なく食べられるおすすめ品です。
アイスミルク
アイスミルクは、乳固形分が10%以上、乳脂肪が3%以上含まれているものです。アイスクリームよりもさっぱりとした味わいで、フルーツやナッツなどのトッピングされているものも多いです。カロリーは、100gあたり約150kcal程度と控えめです。アイスミルクは、雪見だいふくやチョコモナカジャンボなどが代表例です。
ラクトアイス
ラクトアイスは、乳固形分が3%以上含まれているものです。乳脂肪は特に規定されておらず、植物油脂を用いたものもあります。水っぽくてさらさらとした食感で、シャーベットに近い味わいです。カロリーも100gあたり約100kcal以下と低めです。スーパーカップやクーリッシュなどが代表的な商品です。
氷菓
氷菓の種類の代表として、シャーベットは乳固形分が3%未満のものです。乳製品を使わずに果汁や砂糖を凍らせたもので、酸味や甘みが強調された味わいです。カロリーも100gあたり約80kcal以下と最も低いです。アイスの実や井村屋みぞれなどが代表的な商品です。
アイスクリームの賢い選び方
アイスクリームの種類とカロリーを知ったら、次は自分に合ったアイスクリームを選ぶことが大切です。以下に、アイスクリームの賢い選び方のポイントを紹介します。
賢く選ぶ3つのポイント
- 自分の好みや目的に合わせて種類を選ぶ
- 商品の表示をチェックする
- 適量を守る
自分の好みや目的に合わせて種類を選ぶ
- 濃厚でコクのある味わいが好きならアイスクリーム
- アイスミルクやラクトアイスはアイスクリームよりさっぱりとした味わい(ただし、体の負担は大きい)
- 酸味や甘みが好きならシャーベット(糖分には気をつける)
商品の表示をチェックする
- 商品名だけでなく、原材料や栄養成分表示も見る
- 乳固形分や乳脂肪の含有量を確認する
- 砂糖や油脂などの添加物が多く含まれていないか注意する
適量を守る
- アイスクリームは小腹が空いた時やデザートとして食べることが多いですが、食べ過ぎに注意しましょう。
- アイスクリームは1日に食べても良い量は100g程度と言われています。
- 食べる時間帯も、夜よりも昼間の方が消費しやすいです。
これらのポイントの中からなにか一つ参考に摂り入れてみてみましょう。特に体重管理に活かすとしたら、アイスミルクやラクトアイスよりはアイスクリーム、アイスクリームよりは氷菓かな、というのがわたしの意見です。
この理由については、植物油脂の点から解説していきます。
アイスクリーム以外は気をつける
アイスクリームの注意点
冒頭で解説したように、アイスクリームは乳脂肪以外の脂肪の添加を禁止しており、不要な油が入っていないため体の負担は少ないといえます。
反対に、ラクトアイスには乳脂肪としてマーガリンを代表とする「トランス脂肪酸」が含まれることがあるため要注意です。乳脂肪分の代わりにラクトアイスには、パーム油や大豆油などの植物油脂が使われることがあります。
植物油脂は食用油ではありますが、パーム油と大豆油については、トランス脂肪酸が含まれています。トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化や心疾患のリスクを高めると言われているため危険なのです。
ここからはかなり私見があります
アイスミルクも、アイスクリームより乳脂肪分が少なく、代わりにトランス脂肪酸を使ってコクや濃厚さを出しているものもあります。代表例である雪見だいふくやチョコモナカジャンボ。おいしいですよね。。私も好きでたくさん食べており、今でも娘たちが特に好き好んでしまい、ひやひやしながら食べるところをみています(絶対食べてほしくない!と言いつつも、妻との兼ね合いもありなかなか禁止できません 汗)。
厚生労働省の調査によると、雪見だいふくは100gあたり0.279g、チョコモナカジャンボは100gあたり0.138gのトランス脂肪酸が含まれています。これは、世界保健機関(WHO)が勧告する摂取量の上限(総エネルギー摂取量の1%以下)を超える可能性があるといわれ、このように数字でみると怖いなと感じます。
ダイエットの天敵トランス脂肪酸
トランス脂肪酸は、体内へ摂り込まれると脂肪に蓄積します。蓄積してしまったトランス脂肪酸は、有酸素運動など燃焼させるような運動をしなければ体内に残ってしまうのがやっかいです。
オメガ3系の油であるアマニ油やえごま油などは、余剰に摂り入れた場合は同様に脂肪や筋肉、肝臓に蓄積されますが、エネルギーを作る過程で優先的に利用されるためそこまで心配しすぎることはありません。
トランス脂肪酸が多い、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッドなどが危険なのです。ダイエットのときにターゲットとなる脂肪を燃やすために有酸素運動が必須になるためやっかい。
植物油脂をよくみる
植物油脂には、体に良いものと危険なものがあります。危険なものは、主にトランス脂肪酸や遺伝子組み換え原料が含まれるものです。WHOは、トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の1%以下にするよう勧告しています。これは、日本人の場合だと約2g以下となります。
遺伝子組み換え原料とは、遺伝子操作で作られた作物やそれを使用した加工品をさします。遺伝子組み換え原料は安全性審査を受けており、遺伝子組み換えであることを表示する義務があります。遺伝子組み換え原料は、アレルギーの原因になることもあり注意が必要です。
危険な植物油脂を避けるためには、原材料表示や栄養成分表示を確認することが大切です。特に多く見られるのは大豆油であり、アレルギー表記欄に「大豆」と記載され、成分表示に「植物油脂」と記載されているパターンです。
摂っても大丈夫な植物油脂
安全な植物油脂としては、オリーブ油やごま油などの不飽和脂肪酸が多く含まれているものや、ココナッツオイルやパームオイルなどの飽和脂肪酸が多く含まれているものがあるので参考までに。
最後に要注意
アイスに関してポイントをまとめましたが、アイスクリームといえども食べ過ぎは禁物です。アイスクリーム自体が超加工食品であるため、腸内環境をあらすなど体への負担が大きいものと指摘されています。アイスを食べることでの体の冷え、腸内環境の乱れや内臓機能の負担により体のだるさ、むくみなどの不定愁訴につながります。
また、夏の期間については暑いからアイスが無性に食べたくなる方も多いはず。罪悪感なく体の負担も減らすには、アイスクリームを週に1回程度とする、氷菓を選ぶ、凍らせたパイナップルなどフルーツバーに置き換えるなど工夫も大事です。
アイスを食べ過ぎた場合の体への影響として胃腸の働きの低下があります。胃腸が負担となると、むくみ、だるさ、やる気の低下などにもつながるのとダイエットが進みにくくなるので、胃腸のケアも忘れずに!こちらの記事も参考にしてください。
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まとめ
今回は、市販のアイスクリームの種類とポイント、そして気をつけたい内容について解説しました。アイスクリームは、乳固形分や乳脂肪の含有量によって様々な味わいやカロリーがあります。おいしそう!と思って手にとったものでも体の負担になりやすいものもあります。成分表示をチェックし、適量を守ることで、夏のおやつを賢く楽しでいきましょう。