白髪の要因②
若いときから白髪があって、最近また増えてきた気がする


白髪の相談をいただく際、子供の頃から白髪があったという声や、子供の白髪が気になって今後が心配という声をいただくこともあり、生まれ持った体質が関係するタイプもあります。
白髪について、東洋医学的な視点で5つのタイプから分類して対策する方法があります。白髪は加齢だけが原因ではなく、体の不調やストレスなども白髪の原因になります。腎がもともと弱い、環境により弱くなった際に、「腎虚タイプの白髪」がみられます。どのような特徴があって、また、白髪を予防するためにはどのような食べ物や生活習慣についても解説します。
今回の記事では、「腎虚タイプ」について確認していきましょう。

腎虚タイプの白髪の特徴
東洋医学では「腎」の気が弱くなると白髪になりやすいと考えられています。腎というのは、ただ腎臓のことを指すだけでなく、体の発育・成長、生殖機能、泌尿器機能などを含めたものです。
腎虚タイプの白髪は、以下のような特徴があります。
- 下半身が冷える
- 頻回にトイレを利用する/もしくは、トイレの回数が少ない
- 夜なんどもトイレに起きる
- 白髪や抜け毛が多くなった
- 若い年齢から白髪が生える
- 白髪が細くて柔らかい
- 耳の聴こえが悪くなった
- 腰痛や足腰のだるさを感じやすくなった/体力が落ちた
- つまづきやすい
- 小さな文字が見えにくくなった
これらの特徴は、腎の働きが低下することで体の働きの衰えがでたようなものです。腎は、髪と関連する臓腑とされ、腎のもともとの弱さや後天的な負担での弱化により、血液やメラニン色素の生成が不足してしまうことで白髪が現れるといわれています。
血液やメラニン色素は、髪に栄養や色を与える重要な要素です。そのため、腎を強化することで白髪予防につながるとも考えられています。
また、成長との関連があり子供のころに白髪が多い場合は、親からの遺伝や生まれもった体質的に腎に負担がかかりやすいタイプとも考えられます。
腎虚タイプの白髪に効く食べ物
腎虚タイプの白髪に効く食べ物は、以下のようなものです。
・黒ゴマや黒豆などの黒い食べ物
・昆布やひじきなどの海藻類
・トマトやレモンなどのビタミンC豊富な食べ物
他には、くるみやエビ、ホタテ・はまぐりなどの魚介系が良いとも言われます。「塩辛い」ものとの関連があるためです。塩分ではないので、注意してくださいね。
これらの食べ物は、血液を補ったり、メラニン色素を生成したり、血行を良くしたりする効果があるといわれています。また、水分摂取も忘れずに!1日1.5~2Lが目安ではありますが、腎臓の働きが弱く主治医から指示がある場合は、そちらにのっとってください。
腎タイプの体質に合わせた漢方茶もあるのでおすすめ
また、成長との関連があり子供のころに白髪が多い場合は、親からの遺伝や生まれもった体質的に腎に負担がかかりやすいタイプとも考えられます。

腎虚タイプの白髪に効く生活習慣
腎虚タイプの白髪に効く生活習慣は、以下のようなものです。
・下半身をあたためるような下半身のストレッチを取り入れる/ホッカイロで温める
・睡眠時間をしっかりとって体を休める
・冷たい飲み物やエアコンを控える
腎は足裏からツボがはじまり、足から刺激することは推奨されています。特に、足裏、足首は冷やさないようにする大事な部位です。足腰のストレッチを通して、お尻、太もも、ふくらはぎなどの大きな脚の筋肉に刺激をいれていきましょう。
腎の体質をもった方や腎虚の状態の場合、8~9時間ほど眠れる日を作ってもよいです。睡眠時間の確保が、弱まった腎や体全身のエネルギー回復に必要です。
また、腎は寒さに弱いので、冷たい飲み物やエアコンは、体を冷やすことで腎に負担をかけてしまいます。
まとめ
腎虚タイプの白髪は、腎の働きが低下して血のめぐりやメラニンの働きが弱まってみられることが原因です。白髪は一度できると元に戻すのは難しいですが、早めの対策で白髪の増加を防ぐことができます。生まれ持った体質の場合は体質管理としてのケアとして活かせるとよいと思います。腎虚タイプの方は自分の体質に合ったケアをしてみましょう。