産後

腹筋を割りたい産後ママの問題点|腹直筋離開

「産後のぽっこりお腹を整えたい!引き締めたい!」
「産後はいつから腹筋はしていいの?」

このように産後にみられやすい下腹部のラインが気になったり、たるみやすい腹部の引き締めについて気になるママの声は多いです。

この記事では、ご相談いただいたママの例をもとに、なかなか戻らないぽっこりお腹の原因や対策方法について学んでいきましょう。

ぽっこりお腹を整えたい産後ママの希望

産後にぽっこりお腹が気になるとご相談をうけることが多いです。産後からどのくらい経過しているかにもよりますが、単純に起き上がるような腹筋運動をすることはオススメしていません。

産後すぐは特にですが、妊娠中10ヶ月ほどお腹が大きい状態があると腹筋がのばされた状態が続いているため、力強い筋の収縮が難しいことが多いです。その状態で腹部に力強い収縮が加わると骨盤まわりやみぞおち近くのあがら部分に痛みが出る方もいらっしゃいます。

腹筋を割りたい!とご相談されたママがいましたが、腹部に積極的な刺激をいれては支障がでる方でした。その理由は腹直筋離開という状態があったからです。

産後の腹筋は禁物!腹直筋離開とは

妊娠中には腹部の前にある腹直筋という筋肉が、体の正中線を基準に左右に引き伸ばされる状態となり、産後に離開した状態が続いていて体幹部分や骨盤まわりに痛みなどの支障がでていることがあります。この状態が腹直筋離開により支障がでている状態といえます。

離開があるかどうかは、次のようなチェックでわかります。

・膝を立てて仰向けにねる

・おへそをみるようにして頭をもちあげる

・おへその位置で左右の腹直筋が指2本分離れている状態があれば離開と判断

離開がある状態では、体幹の前方の不安定感がある状態のため、背部の筋肉に負担がかかり腰背部痛がでやすくなることも。また、腹直筋はあばらぶぶんから恥骨部分についている筋肉であるため、みぞおち付近のあばらや恥骨周りの痛みがでる方もいます。

実際に今回ご相談いただいたママさんは、恥骨周りに痛みがでており、腹直筋離開がある状態で腹筋運動をしていた方でした。

腹直筋離開の整え方

腹直筋離開がある場合は、積極的な起き上がり腹筋運動は推奨できません。取り入れやすいケアの方法があるので、実際に指導しているケアの一部をご案内します。

広がったあばらを整える!まるまる運動

・椅子にすわって両手を組み腕をのばしておきます
・息をはきながらおへそをのぞき込むようにして体を丸めていきます
・呼吸を楽にして体をもとに戻します

この運動を5往復ほど実践しましょう。

キャット運動といわれる四這いでできる運動がやりやすい場合は、そちらの方法でも大丈夫です。

息を吐きながら体を丸めると、腹部にある腹横筋という筋肉が使われ、腹部の安定性を高めてくれます。丸まっていくときに、あばら周りが引き締まりやすくなるため、腹直筋の上部のケアにつながります。

ベルトをつかってお腹引き締め

産後にみられた腹直筋離開の状態を、ベルトを利用して整える方法も紹介されています。お腹のサポートするタイプのベルトを背部にあて、両脇からやさしく包み込むようにして腹部を真ん中によせるようにして装着することで回復を図ろうとする方法です。

この方法だけで十分に回復するとはいいきれませんが、離開した状態を整えてくれる環境にはなりやすいと考えられ、先程のエクササイズの中で整えたい腹横筋が働きやすい条件にもなると予測します。

割れたお腹を真ん中に寄せましょう。ただし、ガードルやコルセットなどで締め付けることは体に良くありません。お腹は締め付けずに“ふんわり”と寄せることがポイントです。

トコちゃんベルト

詳細は、こちらの「トコちゃんベルト」の腹直筋離開のページにてご確認いただけます。

お腹のたるみを整えたい産後のママは多いです。自分の腹筋の状態はどのようになっているのか確認してから適切なコンディショニング方法を実践することで、理想の状態に戻りやすくなってくると思います。


  • この記事を書いた人

toru_ogara

仙台にある女性専用整体・ヘッドスパサロンの院長。女性の肩こり、腰痛、頭痛や頭皮に関する悩みについて年間約1000件のご相談を丁寧にカウンセリングのもと施術。体の根本改善を目指す方が楽しめる暮らしをサポート。 また、不妊・流産・切迫早産・帝王切開出産など自身の体験をもとにママになるためのプレコンセプションケアや産後の育児をみすえた体作りについてご案内。

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