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妊娠中に骨盤底筋エクササイズを行うメリットを理学療法士が解説

妊娠中に尿もれが気になってなんとかしたい

妊娠中の体のトラブルとして、尿もれに困るママが一定数いらっしゃいます。マイナートラブルなので、周りに相談することも恥ずかしくなかなか対策しにくい問題です。

この記事では、産後妊娠中の尿もれ対策として妊娠中から骨盤底筋エクササイズを行うメリットについて解説しています。

妊娠中の方、尿もれに困っている妊婦さん、また産後のママは尿もれの要因について把握し、その対策方法についても確認できる内容となっています。

妊娠中に骨盤底筋運動をする必要がある理由を解説

妊娠中にみられる尿もれ

妊娠中のマイナートラブルの一つに、尿もれがあります。産前産後でのトラブルに尿もれについての相談があり、わりと産後の尿もれはうかがうことがありますが妊娠中に起こることもあります。ちなみに、産後3ヶ月時点で尿もれが残るのは3割ほどあるという報告もあり、3ヶ月時点で残存している場合は慢性化しやすいということもあります。

尿もれの多くは、腹圧性尿失禁であり、お腹に圧が加わった時に尿もれが起こるというものです。妊娠中には、大きくなった子宮に膀胱が圧迫され尿もれが起こりやすくなることがあります。妊娠中期から後期にかけて症状が現れることを経験します。

尿もれと関係しやすいのは、骨盤の底に位置している骨盤底筋という筋肉です。続いては、妊娠中から骨盤底筋エクササイズを行うメリットについて解説します。

妊娠中から骨盤底筋エクササイズを行うメリット

わたしは妊娠中から骨盤底筋エクササイズを伝えるようにしていますが、その理由としては産後に骨盤底筋の使い方がわかりにくくなってしまうからというものが一つあります。

自然分娩では、骨盤底筋が伸張されることで骨盤底筋の働きが弱化することが多いです。弱くなったしまった状態から使い方を習得しようとしても、なかなか活動状況や力の入れ方を確認することが難しいので使っているのかわからくなることもあります。

この状況はとても効率が悪いと感じるため、妊娠中からの指導を行っています。また、妊娠中から骨盤底筋エクササイズを身につけている妊婦さんは、産後もエクササイズの継続率が高いという報告もあり、産後に弱化しやすい骨盤底筋の使い方を思い出しながら自ら実践していることがわかります。

産後1日目から、体力に合わせて骨盤底筋エクササイズは行ってもよいものなので、産後の骨盤の安定感に関与する骨盤底筋の使い方を知っておいたほうがよいです。

参考)周産期における骨盤底筋訓練の尿失禁症状に及ぼす影響の検討 : 出産後4・5か月時における尿失禁症状

産後を見据えた妊娠中から行える骨盤底筋エクササイズ

妊娠中から実際に指導している骨盤底筋エクササイズを紹介します。わかりにくい内容ではありますが、実践する際にはお腹の張り感が強まらないかどうかを確認してやることを覚えておいてください。なお、切迫早産などリスクがあるために医師から運動面について安静指示をうけている方は、必ず医師との相談を行ってください。

産後の回復に備える!呼吸エクササイズ

  • 仰向けになり両膝を軽く立てます
  • 息を吸ってお腹を大きく膨らませます
  • 息を吐きながらお腹をすぼめていきましょう
  • 息を吐く際に、尾骨を両脚の間にもぐりこませるようにします
  • 骨盤を後傾させる動きをすることで背中が床につきやすくなる感じを捉えます
  • 呼吸に合わせたこの一連の動きを10回行いましょう

ポイント

・息を吐きながら骨盤を後傾させる

 尾骨を脚の間にもぐりこませるようにすることで骨盤を後傾させることができます。

 このとき、腹部にある腹横筋を使って下腹部を使うこと目的とします。

・骨盤底筋と腹横筋は筋膜の連続性があるので、腹横筋を使うことで骨盤底筋の働きを促通することが目的です。

横になったままできる手軽な筋トレ!ヒップリフトエクササイズ

  • 先程と同様に仰向けになり両膝を軽く立てます
  • 息を吸ってお腹を大きく膨らませます
  • 息を吐きながらお尻の穴を体の中心を通って頭の中心に向かって引き上げていきます
  • 引き上げるときに下腹部の引き締まり感があるかを確認します
  • 引き上げられたら息を吸いながらもとの状態にもどります

この一連の運動を10回行いましょう。1日10回3セットを目安に実践することをおすすめします。

ポイント

・お尻の穴を引き上げるように力を入れる

骨盤底筋の一部である肛門挙筋という筋肉を使う運動です。

・下腹部の引き締まり感も確認する

引き上げる際に、腰骨の内側あたりで下腹部が引き締まる様子を確認します。

骨盤底筋の活動とともに腹横筋が連動して働いているかを確認するためです

まとめ:産後を見据えて妊娠中から骨盤底筋を使おう

産後の骨盤ケアとして行える骨盤底筋エクササイズですが、妊娠中から行うメリットを確認し、産後を見据えた体作りをしていきましょう。なかなかわかりにくい筋肉でもあるので、不安なときは気軽にご相談ください。

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  • この記事を書いた人

toru_ogara

仙台にある女性専用整体・ヘッドスパサロンの院長。女性の肩こり、腰痛、頭痛や頭皮に関する悩みについて年間約1000件のご相談を丁寧にカウンセリングのもと施術。体の根本改善を目指す方が楽しめる暮らしをサポート。 また、不妊・流産・切迫早産・帝王切開出産など自身の体験をもとにママになるためのプレコンセプションケアや産後の育児をみすえた体作りについてご案内。

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