産後

産後体重を戻したい!産後ダイエットの始め方を理学療法士が解説

産後の体重や体型はもとに戻るの?

産後には、増えた体重や体型の変化の戻りについて悩む方が多いです。産後ダイエットをしてみようとするものの、何から初めたらよいか、また、食事はどのように気をつけるとよいかなど気になる内容が多いです。

この記事では、以下のポイントをおさえながら産後の体重の戻り方やダイエット方法について、産後生活の工夫点を解説します。産後の体重や体型変化を感じるママは、産後の体のセルフケアについても確認できるので、ご覧いただきたい内容です。

  • 産後の体重の戻り方について
  • 産後ダイエットのためのポイント
  • 産後の体のケアについて

産後の体重はいつ戻る?

産後の体重は半年かけて戻る

妊娠中の体重は、妊娠前より平均的に10kg増えます。もともとの体格に応じて体重管理が進められるため、個人によりばらつきますが10kg未満の方や15kg以上増える方もいます。出産とともに体重は、赤ちゃんの体重と胎盤や羊水などの分を含めて3〜5kg減ります。残りは約6kgほどが残りますが、一番重量が多いのは脂肪です。産後のむくみは比較的早期に戻りやすいですが、脂肪をいかに落とせるかが体重管理のポイントとなります。

一般的には、体重は半年以内にもとに戻る方が多く、長くても1年以内には戻るといわれています。しかし、アンケート調査では、産後10ヶ月で妊娠前の体重に戻ったという方は6割としている報告もあるので、個人により管理が大事になってきます。

脂肪1kgを1ヶ月で落とす

脂肪1kg落とすのに必要なカロリーは、7200kcalといわれています。1ヶ月で1kgを落とすには、1日あたり約250kcal を多く消費できれば痩せる計算になります。

1ヶ月1kg減量と考えると、1日約250kcalを余分におとすことがポイントです。食事、運動などカロリー管理できるものがありますが、産後は効率よくカロリー消費できるものは授乳です。

母乳育児の方は体重が戻りやすい

産後は、赤ちゃんがのむ母乳量は約600〜800mlです。母乳100mlあたり80kcalなので、1日で480〜640kcalほどのカロリー消費となります。母乳育児の場合は、通常より350kcal余計に摂取する必要があります。これを踏まえると、640-350kcal=290kcalとなり、余計に摂取したとしても授乳だけで約200〜300kcalの消費ができるので理論上は痩せやすいです。

母乳育児をしていない方は、余分にカロリー摂取する必要がなくなるため、体のケアを行いながら育児生活をするだけてもカロリー消費となります。

産後ダイエットの考え方

産後は体重が増えて『ダイエットしなくては』と焦るママがいますが、一般的には過度なダイエットは避け、食事は規則正しく、かつ、産後の体のケアをしながら過ごすことが効果的な体重管理につながります。体重管理を進めるなかで大切なポイントは、①良質な栄養摂取とカロリー管理、②睡眠時間の確保、③産後の体のケア、の3つです。

  • 良質な栄養摂取とカロリー管理
  • 睡眠時間の確保
  • 産後の体のケア

良質な栄養摂取とカロリー管理

脂肪を燃焼させるために脂質をとる

脂肪を燃焼するには代謝をあげることが大事です。三大栄養素の一つである脂質は、エネルギーを作る働きの特徴から細胞の中にあるミトコンドリアが活性しやすくなります。ミトコンドリアが活性化することで代謝があがりやすくなるため、脂肪の燃焼が進みやすくなります。

脂質の一つであるオメガ3系の油は、余剰に摂取しても脂肪に蓄積し、次のエネルギー生成の機会に使われていく特徴があります。よって、オメガ3系のアマニ油やえごま油、魚に含まれるDHAやEPAを摂取することが望ましいです。

赤ちゃんの脳神経細胞の材料になる脂質

良質な油であるオメガ3は、特にDHA、EPAが赤ちゃんの脳神経細胞の材料になります。つまり脳神経の働きの発達に関係するため、赤ちゃんの発育に関与するということになります。体の動き、言葉、コミュニケーション、考えて行動することなど今後の発育に関係するとなると、ママは意識して栄養を届ける必要があると考えています。

良いものと悪いものを理解する

良質な油を摂っても、悪い油や糖質過剰であると体重は落ちず、むしろ増えます。 例えば、悪い油の代表例は、オメガ6系であるサラダ油。サラダ油は、体の中で炎症を起こす働きのある物質を作り出すため体の中が酸化しやすくなります。

また、コンビニの甘いスイーツなどは悪い油の一つであるトランス脂肪酸が豊富なマーガリンや砂糖が多く含まれ糖質過剰になります。本来とらなくてもよいものでカロリー摂取してしまうことで、余剰カロリーにとなり、かつ体には落ちにくい脂肪が蓄積されていきます。

炭水化物はある程度摂る必要がありますが、悪い影響を及ぼす脂質や過剰な炭水化物の摂取は避けましょう。

睡眠時間の確保

産後は、夜間の授乳やミルクなどでまとめて眠れる時間がなかなかとれません。日中に仮眠がとれるとよいのですが、育児、家事と追われることも多く1日の睡眠時間を確保することも大変です。理想は、6〜7時間の睡眠時間を確保できると良いです。

睡眠不足が続くと、自律神経の働きが乱れやすくなります。自律神経の中の交感神経は、脂肪を燃焼、分解する働きがあります。自律神経の働きが乱れることで、脂肪の燃焼・分解が促進されず脂肪が落ちにくいということもあります。

また、ホルモンバランスも影響しますが、なんとなくイライラするといった感情コントロールがうまくいかない場合、そのストレスが食欲に向けられることもあります。自律神経の働きと食欲を管理する脳の中枢は同じなので、食欲旺盛になることでカロリーコントロールが乱れることも注意する必要があります

産後の骨盤ケアと体のケア

産後の骨盤ケアや動きやすい体づくり

産後は、妊娠中や分娩の際に負担のかかった骨盤のケアをすることを推奨します。妊娠中は、大きくなったお腹を支えるために、多くの方が骨盤のズレがみられます。自然分娩であれば、骨盤を下から支える骨盤底筋がダメージを負っており、十分な回復ができないと尿もれ、排泄時痛、骨盤痛、骨盤の不安定感などトラブルにつながりやすいです。

産後まもなくベッド上で行える深呼吸や骨盤底筋体操から骨盤ケアや体作りを進めていきましょう。

育児で現れやすい猫背も対処

頻回の授乳や抱っこ姿勢時に猫背のような丸くなった姿勢になることが多いです。その姿勢は、腹部の緊張を戻しにくくなるため、下腹部がぽっこりとした状態が続いてしまいます。骨盤の安定感も不足していると、ウェストだけでなく太ももやお尻の脂肪が落ちにくくなり体型が気になるというママも多いです。

産後初期から行える骨盤ケア

産後入院中にベッド上で行える産褥ケアを紹介します。深呼吸からはじめ、骨盤底筋エクササイズをして骨盤の安定感を作ったあとに、生活上でもとめられる体幹の働きを高めるように運動を進めましょう。

産褥期から行える骨盤ケアは、こちらの記事でまとめています。

出産後1週間の産褥ケアや骨盤ケアについて理学療法士が解説

丸くなった姿勢を改善!上半身ねじりストレッチ

自律神経を意識的に整えるためには、呼吸を意識することがもっとも手軽に実践できる方法です。呼吸は胸郭の柔軟性を高めると楽に行うことができます。

・横向きになり、胸に手をあてておきます
・息を吐きながら胸を開くように体をねじりましょう
・目線を上側の腕の肘におくことで体をねじりやすくなります

3往復実践してみましょう。反対側も同様に行います。

ポイント

体からねじるように意識して動かしていきましょう。息を吐きながら行うことでねじりやすくなります。

他にも、産後の体のケアについてはこちらの産後の悩み・体作りまとめからご覧ください。実際の産後ママの悩み相談にあわせて問題点と対策方法を紹介しています。

産後の体の悩み・体作りのまとめ

まとめ:産後ダイエットは体づくりと食事管理を意識して

産後の体の悩みである体重や体型変化は、体のケアや食事管理を意識することで整いやすいものです。対策のポイントを見直して、育児に奮闘しながら体を整えていきましょう。産後の体の悩みがある方は、下記の公式LINEからご相談ください。

公式LINE「健康相談」 

お友達追加後に、「産後ケア希望」とメッセージをお送りいただけますと、お体のお悩みについてうかがった後、解決策をご案内させていただきます。

店舗での施術をご要望の方は、下記の店舗にて施術をさせていただきます。

Souffle by Re±body

▼ホームページ

https://soufflesendai.mystrikingly.com/

▼Address 

980-0803

宮城県仙台市青葉区国分町1丁目6-5 1階

Tel:0223978472

  • この記事を書いた人

toru_ogara

仙台にある女性専用整体・ヘッドスパサロンの院長。女性の肩こり、腰痛、頭痛や頭皮に関する悩みについて年間約1000件のご相談を丁寧にカウンセリングのもと施術。体の根本改善を目指す方が楽しめる暮らしをサポート。 また、不妊・流産・切迫早産・帝王切開出産など自身の体験をもとにママになるためのプレコンセプションケアや産後の育児をみすえた体作りについてご案内。

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