産後

産後3ヶ月で踵から膝まで痛い|産後の脚の痛みと対策について解説

2022年3月17日

産後に踵や膝が痛くて床から立ち上がるのがつらい

産後の体のトラブルとして、踵や膝の痛みをかかえるケースがあります。痛くても育児のために抱っこやあやし動作、歩いて買い物散歩などがあるため、辛さを我慢しながら過ごすわずらわしさを相談でうかがうことがあります。

この記事では、産後の体の悩みの一つである踵や膝の痛みの原因と対策方法について解説しています。

産後まもなくの方、体のつらさを感じてきた産後のママ、実際に踵・膝の痛みを抱えている方は、その対策方法について確認できる内容となっています。

産後にみられる踵や膝の痛みの原因について理学療法士が解説

産後すぐに脚が痛む原因

産後3ヶ月のママから脚が全体的に痛いというお悩み相談がありました。産後に踵や膝が痛くなることは割と多く、産後の骨盤の不安定性から末梢の足の緊張が高まっている場合、腹直筋離開や体幹筋の弱化により体の中心部が不安定で末梢の足の緊張が高まっている場合、産後の体力が回復しておらず全身的に体の緊張が高まっている場合など複数の要因があります。

以下に、考えられる要因をまとめています。

  • 産後の骨盤が不安定なため足に負担がある
  • 体幹部の安定感が少ないために足に負担がある
  • 産後の体力が回復していなく全身的に緊張している
  • 睡眠不足で体の緊張が高くなっている
  • 妊娠中から増えた体重が負担になっている
  • 子ども立ってあやす際に足が負担になっている

踵や膝の痛みの状態について

踵や膝の様子は特に熱がある、腫れている、ズキズキ痛むといった炎症を予期させる様子があることは少なく、ズゥーンとしているとか、張っていて痛いとか重だるさや張り感の訴えが多いです。

まれに、膝の場合ついては、床から立ち上がる際にズキっとするとか、きしきしする感じがあるなどの訴えがあります。この膝痛の訴えのときも、特に腫れや熱をもつことは少なく、膝が深く曲がった状態から体重の負荷が強くかかる動きで痛みがでることがあります。

足や膝周りの筋肉の緊張が高く、関節のかみ合わせが乱れ、関節を動かす際に痛み刺激がでやすい状況であることが多いです。

炎症症状での痛みというよりは、股関節から足までにかけての筋肉の過緊張や関節の不安定性から現れるものが多いと感じます。

産後の体力をチェックするテスト

立ち上がりテストという体力レベルを確認する方法があります。30cmの高さの台から片足で立てるかどうかというテストです。30cmの高さから立てない場合、体力低下があり日常生活上で腰痛、肩こりといった体の痛みが出やすいだろうと予測することができます。

今回ご相談いただいたママは、30cmが難しく、次のステップである40cmも片方だけうまくできなかったという結果でした。

この結果から、産後の体力回復が不十分であり、体幹部の不安定感もともなう中で、育児・家事をすることにより脚全体的に痛みがでてしまったということが予測できます。

図)立ち上がりテストと結果

産後は30cm、40cmから立ちにくい方が多いので

無理せずに実施しましょう。一般的な家庭の椅子は

40cmの高さであることが多いです。その高さから

確認してみて、より低い高さから立ち上がれるかを

確認する順番でやってみると良いです。

踵や膝の痛みを解決!産後の骨盤ケア3選

産後の踵や膝の痛みがでる原因がわかったら、その対策方法を実践し体作りをしていきましょう。今回紹介するケアは、産後に乱れやすい骨盤を整えるケアと弱くなってしまった腹筋などの体幹筋を使いやすくするためのエクササイズです。

今回は、30cm、または40cmの高さから立てず、腹筋の弱化があり体幹や骨盤の不安定感もあるママ向けの運動を紹介しています。

  • 骨盤の安定感を高めるストレッチ
  • ゆるんだ腹筋を引き締める呼吸エクササイズ
  • ぽっこりお腹とお尻をリフトアップ!エクササイズ

40cmの立ち上がりテストが難しかった場合は、立った状態での運動は負荷量が強くて体にあっていません。座ったり、寝た状態での重力の負荷が少ない姿勢での運動からはじめることが大事な環境設定となります

骨盤の安定感を高めるストレッチ

  • 利き手側の脚をかかえます
  • 膝・おへそ・反対側の肩のポイントを結ぶ直線をイメージして脚をひきつけます
  • 引きつけるときは優しくひきつけます
  • 10秒間キープしたら脚をもとに戻します
  • 反対側も同様に斜めの直線上で脚を優しくひきつけます
  • 10秒間キープしたら脚をもとに戻します
  • 左右交互に行うように3往復行います

ポイント

・強くひきこまない

 太ももがお腹にくっつくくらいに強く引き込む必要はありません

 軽く膝を肩に近づけるように優しくひきつけましょう

・利き手側から交互に行う

 必ず利き手側から行い、左右交互に行います

 利き手側から行うのは、歩き動作を踏まえた動きの連鎖から設定しています

ゆるんだ腹筋を引き締める呼吸エクササイズ

  • 仰向けになり両膝を軽く立てます
  • 息を吸ってお腹を大きく膨らませます
  • 息を吐きながらお腹をすぼめていきましょう
  • 息を吐く際に、尾骨を両脚の間にもぐりこませるようにします
  • 骨盤を後傾させる動きをすることで背中が床につきやすくなる感じを捉えます
  • 呼吸に合わせたこの一連の動きを10回行いましょう

ポイント

・息を吐きながら骨盤を後傾させる

 尾骨を脚の間にもぐりこませるようにすることで骨盤を後傾させることができます。

 このとき、腹部にある腹横筋を使って下腹部を引き締める効果を引き出します

ぽっこりお腹とお尻をリフトアップ!エクササイズ

  • 呼吸法で利用した骨盤後傾の動きのあとにお尻を天井方向に持ち上げます
  • お尻をキュッと引き締めながら持ち上げていきます
  • 膝から首元まで体が一直線になるような状態になっていることを確認します
  • 持ち上げたら背中から床にくっつけていくようにおろしていきます
  • 10回3セット行いましょう

ポイント

・お尻を引き締めるように力を入れる

 ブリッジングというこのエクササイズは、お尻の筋肉である大殿筋を使います

 キュッとお尻を締めるようにすることで弱化した大殿筋に刺激をいれます

・腰を反りすぎない

 持ち上げる際は、お尻から背中の順に床から離れていくようにしましょう

 お尻を持ち上げすぎると腰が反りすぎて腰痛をまねくので注意します

まとめ:産後の骨盤ケアなどは体力にあわせて実施する

産後のケアとしてたくさんのストレッチやエクササイズ動画が紹介されています。ご自身の体の状態に見合ったものを選択できるかどうかが、効率的に、かつ効果的に産後の不調を整えるポイントになると思います。

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  • この記事を書いた人

toru_ogara

仙台にある女性専用整体・ヘッドスパサロンの院長。女性の肩こり、腰痛、頭痛や頭皮に関する悩みについて年間約1000件のご相談を丁寧にカウンセリングのもと施術。体の根本改善を目指す方が楽しめる暮らしをサポート。 また、不妊・流産・切迫早産・帝王切開出産など自身の体験をもとにママになるためのプレコンセプションケアや産後の育児をみすえた体作りについてご案内。

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