
「出産後の骨盤ケアや体力回復のためにどう過ごしたらいいの?」
出産後は体が疲労や骨盤の不安定感によりボロボロの状態でも育児がさっそくはじまります。退院までにどのように体のケアを行うのか、また、自宅でどのように産後の体を整えるのか気になることがあると思います。
この記事では、産後すぐに行える産褥体操についてまとめています。産後のママはもちろんですが、妊娠中から産後の体の回復方法を知っておくことで、産後の効率的な体の回復につながることもあるのでぜひ妊婦さんも確認しておきたい内容です。
目次
出産後に行う産褥ケアについて

産褥期に行う産褥ケアの効果
産褥期とは、妊娠・出産時のママの体の形態的・機能的変化が、出産後に妊娠前の状態にほぼ回復するまでの期間のことを表します。時期的には、産後6〜8週間ほどで体の回復が必要であるといわれていて、その間の期間を指します。
産褥期に、体を回復させていくためのケアを行うことで悪露を出し子宮復古を早めたり、骨盤底の回復を促したり、骨盤内臓器の働きを整えるなどの効果があるといわれています。参考にした情報では以下のような効果があるとされています。
- 骨盤底筋の回復
- 悪露を排出し子宮復古を早める
- 血流を促し、むくみや静脈瘤、血栓予防をする
- 母乳の分泌を促す
- 内臓下垂による便秘の予防
- 腰痛や尿もれなどのマイナートラブルの予防
産後1日目から行う骨盤ケア
産褥ケアは、出産後1日目から行えるケアの方法です。出産方法により実施するタイミングは異なるので注意が必要です。例えば、帝王切開や会陰裂傷、また重度の腹直筋離開がある場合などは、医師や助産師からの意見を仰ぐ必要があります。まずは、1日目から実施できる骨盤ケアについて紹介します。
産褥体操を行う前の基本姿勢
産褥期に行う骨盤ケアエクササイズ
産後3〜5日目から退院までの産褥体操
産後3日目以降の産褥ケア
退院後から産後2ヶ月まで行う産褥ケアや骨盤ケア
ここで紹介するケアは、産後に乱れやすい骨盤を整えるケアと弱くなってしまった腹筋などの体幹筋を使いやすくするためのエクササイズです。先に紹介した産後すぐに行える基礎的な産褥体操をベースに、できるものから実践していきます。
産後3ヶ月以降では、体の回復状態や産後の腰痛、肩こり、骨盤痛などの有無、程度に合わせてより負荷量を調整しながら進めいくことになります。
骨盤の安定感を高めるストレッチ
- 利き手側の脚をかかえます
- 膝・おへそ・反対側の肩のポイントを結ぶ直線をイメージして脚をひきつけます
- 引きつけるときは優しくひきつけます
- 10秒間キープしたら脚をもとに戻します
- 反対側も同様に斜めの直線上で脚を優しくひきつけます
- 10秒間キープしたら脚をもとに戻します
- 左右交互に行うように3往復行います
【ポイント】
・強くひきこまない
太ももがお腹にくっつくくらいに強く引き込む必要はありません
軽く膝を肩に近づけるように優しくひきつけましょう
・利き手側から交互に行う
必ず利き手側から行い、左右交互に行います
利き手側から行うのは、歩き動作を踏まえた動きの連鎖から設定しています
ぽっこりお腹とお尻をリフトアップ!エクササイズ
- 呼吸法で利用した骨盤後傾の動きのあとにお尻を天井方向に持ち上げます
- お尻をキュッと引き締めながら持ち上げていきます
- 膝から首元まで体が一直線になるような状態になっていることを確認します
- 持ち上げたら背中から床にくっつけていくようにおろしていきます
- 10回3セット行いましょう
産後すぐに行えるブリッジング運動の回数を増やしていきます。余裕があれば、脚の間にボールをはさんで行うなど内転筋を活性化しながら応用的なエクササイズに切り替えていきます。
【ポイント】
・お尻を引き締めるように力を入れる
ブリッジングというこのエクササイズは、お尻の筋肉である大殿筋を使います
キュッとお尻を締めるようにすることで弱化した大殿筋に刺激をいれます
・腰を反りすぎない
持ち上げる際は、お尻から背中の順に床から離れていくようにしましょう
お尻を持ち上げすぎると腰が反りすぎて腰痛をまねくので注意します
まとめ:産褥期の体のケアは徐々に進めていこう
産褥期に行う骨盤ケアなどを紹介しました。妊娠中から行える骨盤底筋エクササイズを知っている方であれば、産後でも体や骨盤の効率的な回復につながることが多いです。産後のママはもちろん、妊娠中の方も産後の体の回復方法を予習しておきましょう。
- 産褥ケアについて
- 産後の体の整え方(産後1日目〜2ヶ月)
産後に現れやすい「産後太り」について、特に下腹部のぽっこりお腹の原因になりやすい「腹直筋離開」の問題点やチェック方法、整え方についてまとめた記事もご覧ください。
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