
「逆子といわれたけど出産までに治るかな」
「逆子体操やっていると戻ってくれるかな」
「切迫早産で自宅安静なんだけど大丈夫かな」
妊娠中のトラブルに逆子や切迫によるお腹の張りなどがあります。医師から伝えられたときは心配になりますよね。
この記事では、妊娠中の体の生理的変化の解剖学視点、文献報告、臨床経験などを踏まえて、逆子や切迫の対策方法についてどのように考えていくか解説しています。
妻の切迫早産を経験して学んだ逆子の対策

切迫早産を近くで見守るしかなかった頃
私の妻は、長女を妊娠した際に、妊娠7ヶ月にて切迫早産となり緊急入院しました。
リハビリの仕事をしていて体の悩みは割と整えられるようになっていたのに、切迫早産のお腹の張りの対策方法についてはまったくわからず、なんとかしてあげたいのに、見守るしかなかった悔しい思い出があります。
切迫早産の対処方法を学ぶ中で、逆子に対する対応にもつながることを学びました。子宮と内臓の解剖学的な位置関係に着目して施術に反映させています。
妊娠中の体のトラブル
わたしが妊婦さんから体の悩みの相談を受ける際に、多い悩みの一覧です。
・肩こり、首こり
・背部のはり
・腰痛、腰の重だるさ
・恥骨などの骨盤の痛み
・つわり
・お腹のハリ
・便秘
・脚のむくみ
・ふくらはぎのつり
・冷え
・逆子
逆子や切迫気味でお腹がよくはりやすくて心配という方もいらっしゃいます。はじめは逆子ではなかったけど、定期検診でエコーを撮ったら逆子になっていたという話も割とあります。現在の月齢、お腹の状態、全体的な体の状態、便秘やもともと胃腸が弱いかどうかなど、総合的に情報を捉えて施術方針を決めていきます。
妊娠中の内臓位置の生理的変化

子宮が大きくなると胃腸などの内臓からの圧迫を受けやすくなります。妊娠中の内臓の位置変化として、大腸の一部であるS状結腸の存在により大きくなった子宮は右方向に軽度回旋しやすいといわれています。これは、他の臓器もしかりで子宮の増大により、とくに小腸・胃は上方かつ後方にシフトする様子が解剖図からわかります。
よって、胃腸などの腹腔内臓器を包む腹膜の硬さや体壁を覆う腹部や背部筋の筋膜の硬さが問題を生じる時、胃腸のスムーズな移動を妨げる可能性があります。
逆子や切迫気味の妊婦さんへの施術方法
解剖学的な特徴からの要因分析ですが、実際に胃腸の動きをスムーズにできるように、背部筋の筋膜ケアや内臓と関連する背骨の関節調整をすることで、お腹の形態が変化することを経験します。
参考画像をみると、施術前後でお腹の丸みのトップの位置が変化します。施術前のお腹の丸みのトップ位置が割と足部方向にある場合は、以下のようなことが考えられます。
- 子宮の上方が上位に位置している臓器に圧迫されやすい
- 子宮底部の軽度な収縮があり微弱な張りがある
- 重力の影響で子宮が下方に下がりすぎている

どのような問題が関与しているかは、個人によって異なりますが、妊娠中の生理的な内臓位置変化から、内臓の位置が整うように、また、子宮の緊張状態が緩和するように施術した後に腹部の柔らかさや形態変化があるかどうかを、施術後のセルフケアにつながるように参考にします。
逆子の悩みが解消されたママの報告
妊娠中期以降で多くなってくる切迫や逆子の問題。今までの臨床経験では、臨月にはいったママで出産まで1ヶ月の時点での逆子の相談がありましたが、可能性を信じて施術させていただき2週間後の検診後に再来していただき、逆子がもどっていたとの報告を聞いています。
このような報告をいただき、文献報告からの知見と臨床的経験をふまえ、過去の悔しさを跳ね返し
少しでも可能性を信じながら、ママ、赤ちゃんが無事に出産を迎えられるようにサポートさせていただいてます。
切迫ぎみや逆子の悩みに困っているママが取り入れられる対策セルフケアは、こちらの記事からご覧いただけます。
セルフケア:切迫早産を予防するためのリラックス方法(逆子対策にもなります)
まとめ:妊娠中の逆子や切迫の悩みも可能性を信じて対策をする
以上、わたしの家庭での実体験や臨床での経験、報告知見をふまえて対策方法を紹介しました。
- 妊娠中のトラブルとしての逆子や切迫早産
- 逆子や切迫の悩みに対する施術視点
- 具体的な施術方法
現在、妊活中、不妊クリニック通院して不妊治療しながら経過をみているなど、体作りや対策方法についてなにか気になることがある方は、こちらの「公式Line」から気軽にお問い合わせください。
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