「人工授精で妊娠しなかったらどんな原因が考えられるの？」
不妊治療として人工授精をした際に、妊娠できなかったときどんなことが原因として考えられるのか疑問に感じることがあります。ちゃんと妊娠できるのか不安に感じる方もいらっしゃいます。
わたしが相談をいただく方でも、何度か人工授精を行ったけど妊娠しなかったという方は多いです。
この記事では、人工授精で妊娠しない場合に考えられる要因についてまとめています。また、要因を踏まえて次にどんな対策をしていくべきかについても体作りの観点から紹介しています。
人工授精をされて願うような結果にならなかった方に心の整理の後押しとなるようにもご覧いただきたい内容です。以下の内容を確認していきます。
- 人工授精とは
- 人工授精の妊娠率
- 人工授精で妊娠しなかった場合に考えられる要因と対策
目次
人工授精の妊娠率はどのくらい？
人工授精とは
人工授精は、子宮内の卵管膨大部といわれる部分に受精に必要な十分量の精子を届けるために、子宮腔内に精子を人工的に注入する治療方法といわれています。Artificial Insemination of Husbandの英語表記からAIHと略されることで耳にする機会が多いと思います。
AIHので妊娠を目指すために大事なのが行うタイミンです。授精のタイミングが排卵日と一緒になることが重要とされていて、いままで測定してきた基礎体温や超音波による卵胞成長チェック、尿や血中のホルモン値を参考にして排卵日を予測して行っていきます。
人工授精での妊娠率
人工授精の場合は約5〜10%ほどといわれています。ステップアップで治療を進める場合、タイミング療法、AIH、体外受精と進むことが大まかな指標となりますが、タイミング療法の1回あたりの妊娠率が約3〜5%といわれています。タイミング療法よりAIHの方が妊娠率は高いですが、体外受精よりも劣るため人工授精1回だけでは結果が出ないことも多いのが現状です。AIHを3〜4回ほど続けてから体外受精へとステップアップする方もいらっしゃいます。
時間と費用のほかに、気持ちの整理も大事になるのが不妊治療ですね。
人工授精で妊娠しなかった場合に考えられること
人工授精で妊娠しない場合に考えられる要因
人工授精を複数回行っても妊娠できない場合、不妊要因と考えられている明らかな原因がなければ、①卵管采での排卵した卵子のピックアップ障害、②卵子の質が低下している可能性、③精子側の問題などが考えられます。
ピックアップ障害は、排卵した卵子が子宮の卵管内へ行き届かないために妊娠に至らないことが原因です。卵管造影などで卵管要因が問題なければピックアップ障害も考えられます。
卵子や精子の質の問題があることで受精しない場合も妊娠には至りません。遺伝子レベルの質の問題は、AIHでの段階ではわかりにくいです。精子については、量や運動率などがわかっても質の状態はわからないといわれています。
受精しても着床しなければ妊娠に至らないので子宮内膜の状態についても気になるところです。子宮内膜の厚さなど着床に関する環境は血流が関与するため、血流状態についても把握する必要があると考えます。
次の人工授精までに対策しておくことなど
AIHを複数回行う場合は、先程も伝えた血流状態を整えておくことは体作りの一つとして実践していくように伝えています。冷えの有無、骨盤内に血流を促すストレッチやエクササイズ、肩こりや腰痛などの体の悩みの対策、血流を整えたり豊富な栄養を体内に取り入れるための食事などいろいろ実践できることはあります。
ストレッチやエクササイズについては、下記の記事から参考にしてみてください。
妊活に効果のある運動を！｜不妊の原因とスクワット運動の効果について解説
まとめ：不妊治療が目指す内容を理解して体作りにとりくもう
AIHを行って妊娠しなかった場合に考えられる要因と、それを踏まえての対策方法について触れました。AIHの目的や妊娠率などを参考にして、心の整理や次に向けての体作り、可能であれば産後を見据えた体作りを進めていけたらと思っています。
- 人工授精とは
- 人工授精の妊娠率
- 人工授精で妊娠しなかった場合に考えられる要因と対策
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